手荒れのかゆみによって汁が出ている場合の対処法とは
手荒れによるかゆみで汁が出る
手荒れの症状をそのまま放置しておくと、気が付いた時にはかゆみや痛みが止まらず、つらい思いをすることになってしまいます。
我慢できずに掻きむしってしまい、ついには血液以外の透明な汁が流れてきた、ということになると日常生活にも支障が出ます。しかし、そもそもこの液体の正体は一体何でしょうか。
液体の正体はリンパ液
手荒れの症状が進行し肌の保護機能が弱まると、刺激物を排除しようとして免疫システムが働き、そのアレルギー反応がかゆみとなって現れます。
バリア機能が正常であれば、刺激物質は免疫細胞によって排除されますが、うまく働かないと過剰反応しかゆみが強くなるのです。
かゆみが強いときに肌を強い力で掻きむしると、その部分が赤くなり患部が腫れてきます。この腫れ上がった部分に血液やリンパ液などの免疫成分が集中し、行き場を失って患部の周辺にまで溜まっていきます。
摩擦によって皮膚の避けた部分から、血液の他に体液が流れ出てしまいます。その液体の正体こそが、リンパ液です。
リンパ液が出ているときの対処
リンパ液そのものは、肌を守るために循環している体液なので、特に害があるわけではありません。
しかし傷口から流出したリンパ液は時間がたつとべたついてきて、そこにたくさんの雑菌がくっつき、繁殖しやすくなります。
このとき付着した雑菌は掻きむしった際に出来た傷口から感染が拡大し、最終的にはとびひのような状態になってしまいます。このような状態になるとかゆみの範囲も広がり、また症状の出方も強くなるのでまさに悪循環です。
対策としては、べたつく前に綺麗な水などで洗い流して清潔にしておくこと、そして傷口をしっかり乾燥させ絆創膏などで保護します。
この時傷を守っている絆創膏も、なるべくこまめに取り換えるようにして、細菌が繁殖しにくい環境を作るように心がけましょう。
それでも症状が治まらない時は、皮膚科を受診して適切な治療を行い、塗り薬を処方してもらいます。通常であれば、リンパ液が出るほど掻いてしまう状況は、手荒れの段階としは重症です。
自己判断で安易に市販の薬を使用するよりは、専門の医師にしっかりと診てもらうほうが安心ですね。
手荒れの症状に気づいたら、とにかく早めに対策を取りましょう。初期の段階では、市販されているハンドクリームなどを使い、いつものお手入れをするだけでも十分収まります。
不快なかゆみが出ないようにするためにはとにかく予防し悪化させないこと、これが一番大事なことですね。