手荒れ かゆみ 熱湯

手荒れのかゆみに熱湯をかけると気持ち良い?危険性について

手荒れのかゆみに熱湯をかけると気持ち良い?危険性について

 

手荒れのかゆみに熱湯をかける

 

手荒れがかゆくてつらいときに、熱湯をかけてかゆみを抑えるという声をよく聞きます。掻きむしるよりはマシかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか。

 

 

 

肌のかゆみを感じる部分に熱いお湯を触れさせると、確かに一時的ですがかゆいのが抑えられて気持ちがいいと感じてしまいます。

 

 

 

しかし、実はこの行為はとても危険なことなのです。1つは、やけどによって肌が傷ついてしまうことです。

 

熱湯による危険性

 

やけどで皮膚が損傷し、傷や水疱ができてしまうとその部分から雑菌やウィルスが侵入するなどの例があり、肌の衛生状態が悪化します。そうなると当然、手荒れの症状もひどくなってしまいますね。

 

 

 

もう1つの危険要因は、さらなる肌の乾燥を引き起こすことです。熱いお風呂に入ると水分が蒸発され、肌の水分も脂分も奪われるので、さらに乾燥が進んでしまいます。

 

 

 

そうなると表皮がガサガサと荒れてしまいかゆみはいっそう強まり、皮膚のバリアー機能も弱っているのでますますアレルギー反応も激化します。これでは、せっかく掻きむしらないように気を付けたつもりが、逆効果になっていますね。

 

ぬるま湯が理想

 

それでは、どのくらいの温度が適しているのでしょうか。一般的に熱いと言われるお風呂の温度は43度以上くらい、なのでそれよりも低い温度、40度以下のぬるま湯が理想です。

 

 

 

肌の温度が急激に上昇すると、血管がかゆみを引き起こすヒスタミンという物質を反応させ、じんましんのような症状が出ます。

 

 

 

この症状を温熱じんましんといい、お風呂以外にもヒーターの熱風や運動後の体温上昇などでも起こります。

 

 

 

手荒れに熱湯が良くない理由でもあり、かゆみがますますひどくなる原因でもあります。そしてシャワーの水圧も強すぎないようにするなど、触覚による刺激も少なくしましょう。

 

手荒れのかゆみに熱湯をかけると気持ち良い?危険性について

 

同じく、シャワーの刺激もかゆみには一瞬は気持ちのよいものです。しかしこれもまた、水圧が血流を変化させ、温熱じんましんのような症状を発生させることがあります。

 

 

 

体や頭を洗う時もまた、摩擦を与えないように優しくゆっくりと行い、湯上りには必ずクリームや塗り薬などでお手入れを忘れないようにしましょう。

 

 

 

かゆいときには絶対に肌を掻いてはいけない、たしかに正しいことですが、ずっと我慢するのはとても苦痛を感じます。

 

 

 

そんなときに、熱湯やシャワーの水圧の刺激は気持ちよく思えてくるものです。しかし、それが手荒れを悪化させ、しまいには治らなくなる悪循環にもなってしまうのですね。